やがてくる「アシストスーツ1人1台時代」を見つめて
今、製造現場にできること
国内外の事業所(工場)と連携し、AI・IoTの企画・推進、環境価値向上、生産コスト低減、生産現場の活性化(職場環境改善、作業負荷低減、次世代を担う人材育成とダイバーシティ推進)を担当しています。
現場の生の声を聞くべく生産統括本部でアンケートを取ったところ、重量物の取り扱いについて「つらい・きつい」等の声がありました。
これまでも設備・補助器具(ジャケットタイプなどの着用型サポート器具)の検討や、作業方法の見直しは行っていましたが、手作業を無くすことはできていません。手作業の負荷低減を目的として、数年前からアシストスーツに着目していました。いくつかのアシストスーツ(エアー駆動タイプ・駆動補助のないタイプ)を検証しましたが、採用には至っていません。
これまでは、工場ごと個別に行っていました。ですが、現場だけでは、費用や期間などの面から「やってみたいけれど難しい」というケースもあります。
もっと会社全体で検討できないか、現場の声に添うべく、本社の方でやってみようという動きが高まっていました。
安田産業さんからHAL®の紹介を受けました。
補助器具の範疇を超えた、画期的製品という印象をうけました。
数年前から、いくつかの着用型補助器具を検証していました。
という声がありました。
生産管理部で導入を進めました。じっくり検討するのではなく、まずは試してみよう、現場の声を聞いてみようという考えで始めました。
現在、4台を導入しています。運用については生産管理部が窓口となり、HAL®の活用に向いている工場の検討、利用希望の申し入れを受け付けています。
実際に工場で試用・検証してもらい、担当者からの報告や着用者のアンケートから、現場の使用感を確認しています。
主に重量物を取り扱う部署で活用しています。製品の中には、25キロ袋や一斗缶で出荷されているものがあります。これらの詰め込み、運搬、パレットへの積み下ろし等の作業時に使用しています。
館林、鹿島、堺の3工場で60名程、実務で重量物を扱う人たちに装着してもらいました。
などの声がありました。
HAL®は小型とはいえ、そこそこ大きさがあります。HAL®を装着することで、今までとは違う作業姿勢・身体の動きが必要になってきます。
長年で培ってきた動作から、例えば、少し足を広げた方が楽になるとか、その人なりの使い方を得るまでに時間が必要、ということです。
最初に導入した工場での様子を、社内広報(社内の情報を共有するポータルサイト)で発表しました。また、年に一回行われている生産部門発表会でHAL®を展示しました。どちらも多くのリアクションがあり、「試してみたい」という申し入れもありました。現在は順番待ちの状態です。
いずれ導入台数を増やしていきたいと考えています。本格導入までの間、なるべく多くの人にHAL®を使ってもらい、装着した状態での作業フローを模索してもらえたらと考えています。
また、HAL®の防爆タイプの開発を、安田産業さんを通じてサイバーダイン社へお願いしています。
私どもの多くの生産現場では化学品を取り扱います。それらの現場でもぜひHAL®を活用したいのですが、非防爆仕様の現行タイプではむずかしい。防爆タイプのHAL®に、大きな期待を寄せています。
日本の労働生産力の低下、工場での人材確保、女性やシニアの生産現場への進出という大きな流れの中で、アシストスーツは当然、必要になってくるものです。
いま働いている人に向けての改善はもちろんのこと、これから私たちの会社で働きたいと考えている人に対して、労働環境を整えている姿勢をHAL®の事例を通じてアピールしていきたいです。
DIC株式会社様(生産統括本部・生産管理部)のみなさま
ありがとうございました!